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明日の子供たち / 有川浩

kage

2015/03/05 (Thu)

あらすじ。

三田村慎平・やる気は人一倍の新任職員。和泉和恵・愛想はないが涙もろい3年目。猪俣吉行・理論派の熱血ベテラン。谷村奏子・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳。平田久志・大人より大人びている17歳。想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

感想。

流石、有川さん。児童養護施設というデリケートな話を読み易く、そして子供達の心情を上手く表している。
児童養護施設の話を主題として取り上げている小説は少ないのではないか、そんな中でこの作品は、とも
するとテンプレ的に、悲観的な話に終始しがちなのだが、そうではなく忌憚ない事実を率直に書いている。

「問題の無い子供」というのは職員には、非常にありがたい存在だが、その実は我慢を強いられ環境が
ゆえに大人びてしまった子供達。そんな子供である高校生のヒサとカナ。進学したいが、経済的に不安で
悩む。施設では、経済的に不安も少なく自立できる就職を推す。しかし、カナの希望は大学進学。奨学金
を併用したりバイトしたりと考えるも、施設を卒業すると何の後ろ盾や頼れる存在がいないので、躓く危険
が多きい。そういう問題は、施設で暮らす子供以外は考えたことも少ない話題だ。恵まれていると言わざる
おえない。

「日だまり」という無目的な存在は、当事者にとっては非常に重要な存在であることが理解できる。
しかし、国や自治体の予算のせいで無くなってしまうという境遇に憂いを覚える。何も気兼ねなく気軽に
立ち寄れる場所があると心強い。そういう場所は増えたほうがいいな。

三田村たちの進学へのサポートと考え方は、情熱的であるも、猪俣の考え方が堅実的で納得してしまう。
本人達の事を考えると、猪俣の確率の問題だけどという見地も、至極まっとうである。意識の高い本人
にしか、進学を応援するのは難しい。そうかもしれない。難しい問題だ。今の時代、大学全入と言われる
ので、頭を悩ませる。

オススメできる作品である。有川氏特有の自衛隊の話題も出てくる。それもリアルに就職先としてあるの
かもしれないが。

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明日の子供たち明日の子供たち
(2014/08/08)
有川 浩

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