東の海神 西の滄海 十二国記 / 小野不由美

2014/07/23 (Wed)
あらすじ。国が欲しいか。ならば一国をやる。延王尚隆と延麒六太が誓約を交わし、雁国に新王が即位して二十年。
先王の圧政で荒廃した国は平穏を取り戻しつつある。
感想。
十二国記エピソード3。凄く面白かった。国の在り方とか当時の少女文庫にしては硬派な内容だなって
感じがした。斡由みたいな輩も国の復興当時の時期として現れるのも凄く分かる気がする。しっかりと
丁寧に尚隆と六太の関係と国についてが描かれコンパクトになっているのも著者の腕であるな。
尚隆の器の大きいのは分かるが、怠け者っぽいところも愛嬌もある、しかし、自分のやっている事が
部下には完全には理解されないのと自業自得の会議に出席しないのとかで斡由が謀反を起こすのが
やるせない。斡由も当初の理想は立派で始めは志も高く、やっていることは正しいと感じたが、人の
せいにする性格もさることながら、どんどん当初の志と違う行動が目立ち完全な悪者になっていく
のは、なんかリアリティを感じさせる。
尚隆は、日本の小松家の嫡男だったのか。って知らないけど、あの有名な村上水軍に滅ぼされたのか
。しかし、領民には慕われていたし、跡取りとしてしっかりとした振る舞いは、そして亡国の無念は雁国
の復興にいかされるな。陽子の巻のときは既に治世五百年以上だったわけなので、立派だよな。
やっぱ面白いな、十二国記。早く完全新作長篇が出て欲しい。そして完結まで行って欲しいな。
新潮文庫は完全版なのでそこらへん期待したい。

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