2017 05 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2017 07

ヘヴン / 川上未映子

kage

2012/12/01 (Sat)

<わたしたちは仲間です>十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は、差出人不明の
手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。

感想。

いじめを題材に扱った作品は、あまり読んだこと無いが、凄惨な描写があって読後感はあまり良
くなかった。まあ、ラストで手術をして違う景色を見たが、あまり救いが感じられずそれも一因かな。

あらすじ的には、苛めにあっている僕は、女子から苛めにあっているコジマから手紙をもらう。わたし
たちは仲間ですと。それから奇妙な友情関係が生まれる。お互いが支えとなるが、僕が斜視を治そ
うとすると、コジマは仲間じゃないという。その後・・・・・。

主人公と百瀬の熱い会話は読み応えあった。百瀬の考え方は、単純に言えば欲求にしたがってい
るだけとも言えるが、できることをやる、いじめをしても何も思わないとか、やりたいことをやるなんて
苛められる方にはたまらない。が、いじめを抜きにすれば「世界が組み合わさっている」「それぞれの
価値観や解釈にどれだけ組み込むか」みたいな発言にはぞっとしたし、思わず唸らされた。勿論
いじめを主題にしているだけだから、それを鑑みると百瀬の考え方は、おもいやりに欠ける。

コジマは、”しるし”で汚い恰好をしているんだな。自分の存在証明?というか弱さの意味とか難しい
が、苛められている時には、辛い意見に聞こえてならない。信念が感じられるが、勿論、家族関係
なしには考えられないが、でも、受け入れるというのは受け入れられるというのはどういう心境だろ
うか。苛める側がきっとわかってくれるとか、そういういうのは読んでいて悲壮感を感じてしまった。

冒頭にも書いたが、この物語に救いが感じられず、読後感はよろしくないが、するどい考え方を
してるし、感性がすごい。一気読みでした。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

ヘヴン (講談社文庫)ヘヴン (講談社文庫)
(2012/05/15)
川上 未映子

商品詳細を見る

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック