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蜜蜂と遠雷 / 恩田陸

kage

2018/02/28 (Wed)

あらすじ。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

感想。

本屋大賞と直木賞を受賞作のこの作品。圧巻だった。ピアノコンクールを舞台にした青春
群像作品。クラッシック音楽が当然出てくるのでその作品群にも舌を巻く。音楽に何の知識
もない自分でも言葉で丁寧に描かれる演奏シーンや音楽には凄いと思った。
ただ、感受性の大いに乏しい自分や音楽に造詣の深くない自分には淡々と読み進めて
いる自分がいて、若い頃に音楽をやっていない事への勿体ない感が心を占めた。

サラリーマン音楽家の高島明石。元天才少女の栄伝亜夜。正統派天才のマサル。
そして規格外の天才児の風間塵。の四人を描いている。その中でも明石が共感できる。
消去法でいっても天才を共感できないしね。明石が1次予選を突破したのも良かったし、
最後は奨励賞と菱沼賞を受賞したのはいいね。

何の受賞歴もなくコンクール参加履歴もない、師匠は超有名人だけど現在師事している
人物はいないと規格外の天才児も3位という結果になるんだなと思った。そこはある意味
リアリティ感を出しつつ小説感を出した順位なのだろう。

優勝は亜夜かな~と思ったが、王道のマサルである。カタルシスを味わういう小説の
結構大事な部分は特になく、筆力を感じさせるもドラマは人間の背景にあるも感動は
少なく、コンクールの部分を意識した作品には厳しい現実が多くある。

しかし、何か若い頃に音楽をやっていればな~と強く思わせる作品だった。
今からでもできない事はないけど金欠だし音楽教室はかなり遠いしで困難を極める。
独学ではおそらく難しい。寂しいが聞くだけでもしてみよう。

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kage


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