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名もなき毒 / 宮部みゆき

kage

2016/12/04 (Sun)

あらすじ。

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカー
だった。解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレームぶりに振り回される。

感想。

杉村三郎シリーズ第二弾!今回は600Pのボリュームで大変に密度が濃く読み応えが有りました。
タイトルは無差別毒殺事件の事かな~と思っていたが、全く関係ない事はないけど、タイトルは
深い意味があって人間が抱えている闇そのものと言ってもいいですね。読んでいて背筋がゾッと
しました。

今回は、グループ広報室のアルバイトの原田いずみというトラブルメーカーを解雇した事と、世間で
起こっている無差別毒殺事件の二本の軸を中心に物語が進みます。また杉村の悪い癖でお節介
が過ぎ、事件に踏み込んでいく様は面白いけど、犠牲にしているものも有り物事は上手くいかない。

原田いずみの性格、人を傷つける性格を恐ろしいと思いました。人は誰しも無自覚に人を傷つけて
いるものですが、原田いずみはサイコパス並みに傷つけます。結局、そうする原因というか、そうな
った経緯が語られていなかったのでそこは消化不良ですが、今回の肝でテーマとでも言うべき
人間からにじみ出てくる毒というものにぴったりの人物でした。

悪意があってら余計ですが、そうでなくても人間から出てくる毒というものは何なのか?という
深いテーマは今後のこの作品の根幹に据えられると思います。

主人公の杉村は今回の騒動で家庭に違和感やぎくしゃく感を残してしまった。これも人様に勝手に
深入りしてしまう、人の注意喚起も聞けない状態で突っ走るという悪癖がもたらした産物だ。
探偵になればいいとか言われていたが、ホントになりそうで、その時は家庭崩壊しそう。

全体的に暗い雰囲気の内容だが、著者の筆致に惹きこまれます。続巻も出てるので図書館へ
GO!します。

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kage


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