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カテゴリ:その他一般のレーベル の記事リスト(エントリー順)

PK / 伊坂幸太郎

kage

2018/06/09 (Sat)

あらすじ。

3つの短篇からなる作品。

感想。

伊坂作品は面白いな~。しかし、今回の作品は連作短篇なのですが完全に繋がりが分かりません。
流石の伏線回収とかは作者の上手さなのですが、今回は最後の短篇の繋がりやタイムパラドックス
が理解できません。俺って頭悪いな。悲しすぎます。

「PK」「超人」」「密使」の3篇ですが、最後の密使が他の2篇との繋がりが完全に把握してなくて
悲しいです。僕と私は同じ人物ではないですが、私は本田だろうけど僕は誰だろう?
そして僕にゴキブリの回収を依頼した人は誰?

超人でも本田に暴行を加えた男たちやPKでの小説家に謎の圧力を加えたのは誰?
と謎が読んでも自分には解明できていません。どこかに分かる記述があるのかな?
もしそれがあるなら気が付かないのは愚かすぎる。

全体的にボリュームも少ないので読み易いし伊坂作品にはずれはないのでお勧めです。

青くて痛くて脆い / 住野よる

kage

2018/06/02 (Sat)

あらすじ。

青春まっさかりな大学生活。楓と秋好が出会う。

感想。

住野よる作品は全て読んでいます。この作者は若い登場人物を描き心理描写や葛藤を
物語にするのが得意な作者です。今回は大学生という主人公。この作品も若いな~青春だな~
と唸り、中高年からしたら眩しいですが、今回は個人的に共感できるところもありました。

楓は授業で目立つ女子の秋好と席が隣だったという縁で友達になる。秋好は天然で理想を
追い求める人物で楓とは違う人種だが、二人はモアイというサークルを結成し活動を始める。
次第にモアイは巨大化し秋好は中心人物として忙しくなる。そんな状況に楓はついていけなく
なりモアイから距離をとり脱退する。そして二年半たち・・・

楓の秋好に対する終盤での言い合いは痛々しかった。それは最後に脇坂に正直な気持ちを
打ち明けるのだが、この秋好に自分だけを見てほしかった。それは恋愛感情ではなく人として
友達としてである。秋好は誰隔てなく真摯に向き合うし理想に純粋なので人付き合いも一生懸命
で忙しい。楓にだけ構えない。楓は人生テーマが人を傷つけない為に不用意に近づかない。

楓の気持ちは内向的なぼっち傾向のある人なら、共感しやすい部分が多い。友達には
かまって欲しいし自分の想像以上に自分を気に掛けて欲しい。しかし、不器用だから自分は
上手く距離感がつかめず相手を不快にさせないか気ばかり遣う。迎合する。
この気持ちは自分みたいな中高年でも鮮烈さはなく諦念も混じるがある。人間は孤独は嫌いだ。

最後は楓は自分の愚かさに気づき秋好に嫌われてもいいでも自分の気持ちを伝えたいと
最後は救われる部分があり、最終部分は読者に二人がどうなるか想像してみたいな終わりだが
二人ならうまくいくと希望も持てそう。

この作者は若い世代を得意とするが、中高年の悲哀も書いてみて欲しい。上手く書けると思います。

インシテミル / 米澤穂信

kage

2018/05/29 (Tue)

あらすじ。

結城は求人情報誌で超高額な時給のバイトを見つける。誤植かと思ったが応募してみた。
採用されてバイト場所へ行ってみるとそこは地下空間だった。

感想。

今回はしっかりとした推理物。推理物は好きだけど基本的に自分は加齢していくにつれ黙々と
いや思考が半ば停止している状態で読み進めるので伏線とかも気づくのが少ない。
なので面白いのだけど淡々としています。それって読書なのか?まあ、読書的なものです。
ただ読書好きなので物語を読むが好きです。

暗鬼館と呼ばれる地下空間に集まった12人。集まった男女はそこで恐怖を味わう。
西野の死から始まり連鎖的に起こる人死。超高額バイトの求人を見て応募してきた12人
はこの主催者からシンプルだが残酷で金額にも関係しているルールに従う。

まず、西野が自殺願望を備え主催者にこの地下空間で殺人が起こるように仕向ける為の自殺
を起こす、この部分の説明というか西野の背景が語られてないのでそこは消化不良である。
そして須和名が何かあるなというのは察しがついたが、まさかの主催者側に属する人とはね。

岩井と結城がミステリ読み繋がりとはね。そこは主催者が武器を説明するメモランダムに本を
引用する部分とかは読書家には好感だが、物語世界ではご都合主義だ。

面白かった。映画にもなったみたいだが見る時間はなかなか作れない。この作者の古典部シリーズ
を早く既刊全部読まないとな。

ボトルネック / 米澤穂信

kage

2018/05/24 (Thu)

あらすじ。

恋をした相手の死を弔いに東尋坊へきたリョウ。そこで眩暈に襲われ転落・・かと思ったら
河畔公園にいた。帰宅してみると見知らぬ女性が・・・

感想。

久々の著者の作品。古典部シリーズで有名な方です。読んでいてどうしてこのタイトルなのか
と思ったが、意味を知るととても悲しい事実が浮かび上がってきます。読んでいて辛かったです。
結末は前向きな主人公になるか、もしくは自殺してしまう主人公かは読者の考えで分かれます。

主人公はパラレルワールドに迷い込みます。そこでは産まれてこないはずの姉である人が
自宅にいます。その姉とリョウとお互いのいない世界を比較します。大体はお互い同じ様な
境遇ですが、当然違う所も多々あります。その違いは・・

誰かの感想にもありましたが始めはただのパラレルワールドの話と思ったら、恋した人の死の
真相を探る舞台装置であると思ったら、主人公の自分の存在意義に関わる話になる難しい
話に展開していき読み手を深みに誘ってきます。著者は上手いですね。

姉のいる世界はリョウのいる世界と比べて全てが上手くいっている。ノゾミや兄、食堂の老爺
も生きている。端折っていうと自分は産まれてこなくて姉が産まれていたら全てが上手くいってた。
つまり間違っていたのは自分、ボトルネックは自分だったのだと気付かされる。自分は生きている
意味がないと。それに気付いたときに自分の世界に戻される。しかもノゾミの声が聞こえて。

怖い話です。後味は悪い話です。憂鬱な時にはお勧めしないですが、読み応えはあります。

マリアビートル / 伊坂幸太郎

kage

2018/03/06 (Tue)

あらすじ。

酒浸りの元殺し屋「木村」。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」「檸檬」。運の悪い殺し屋「七尾」。物騒な奴らを乗せた新幹線は疾走する! 『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。

感想。

殺し屋シリーズ第2弾!グラスホッパーの続編です。続編という事で鈴木とアサガオが出てきま
す。そして今回は新幹線の中という閉鎖空間でのトラブルで手に汗握る展開です。けど、
てんとう虫の七尾が不幸体質で物語を滑稽に見せる感じも絶妙でいい。

まず王子という中学生が兎に角不快でこの物語を途中で投げ出しそうになる。しかし、
グラスホッパーでも鈴木は生き延びたし、この作品でも最後には救いがあると思って読んだ。
木村が息子の為に頑張っていても王子の狡猾さにいいようにされていたのは不快。

蜜柑と檸檬は二人とも死んだが、檸檬は機関車トーマスの話を出すのが面白かった。
そしてディーゼルのシールをしっかり貼ってそして鍵の話も残していく姿は蜜柑との
信頼関係をうかがわせ良かった。

木村親子はそろって物騒な仕事をしていたんだな。叔父だったか、仲介業者もそうだし。
最後は渉が目を覚まし良かった。
さて、次は第三弾のAXだ。この本も図書館本だが次も上手く借りれるといいな。