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カテゴリ:講談社BOX/講談社ノベルス/講談社文庫 の記事リスト(エントリー順)

光待つ場所へ / 辻村深月

kage

2016/05/02 (Mon)

あらすじ。

大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。
自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現
できる学生はいないと思っていた。彼の作品を見るまでは。

感想。

「ハケンアニメ」以来に著者の作品を読んだ。辻村氏は人間の悪意を描かせたら本当
に上手いな。ぞくぞくくるし、心に不快感というか、こりゃリアルでも大いにあるなと
思わせる。そんな感じだ。この本は5編の短編集。では各篇の感想を。

■しあわせのこみち
絵に自信のあった清水あやめは、大学の課題で自分の描いた絵より優れた動画を
見せられ、その作者に興味を持つ。この作品は、最後にはあやめは報われるが、それ
までの過程は、まあまあで良かった。

■アスファルト
良い人だった人間が少し悪意を覚えたような話。それほどでもない話。

■チハラトーコの話
この話が一番良かった。売れないモデルの葛藤の話。嘘で塗り固めた人間、チハラ
トーコ。最後には、端役に応募を決意する様は悪くはない。

■樹氷の街
ピアノは弾けるけど上手く弾けなくてピアノの名手のクラスメイトに自由曲を交代して
しまう話。この話も、人の感情が上手く書かれている感じ。良かったです。

占星術殺人事件 / 島田荘司

kage

2016/04/05 (Tue)

あらすじ。

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る
計画が書かれていた。その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた
惨殺遺体となって発見された。

感想。

初の著者の作品。大御所ですよね。改訂完全版ということで、一度読んでみたい有名な作品
だったので購入しました。新本格のブームを作った作品だけあって本格的だった。エラリー
を彷彿させる読者への挑戦状も良かった。

四十年も迷宮入りした事件も、御手洗の手に掛かればあっという間に解決、凄いね。初めは
事件の詳細を淡々と語っているけど、全くトリックとかが分からない。ベッドの吊上げの部分も
違うけど、そうかなと思っちゃった。竹越の手記が都合よく見つかって御手洗の所に来たのは
流石にちょっとね。

京都に行ったのもね、犯人が京都に居たのもなんかね。けど、物語中盤から特にページを
繰る手が止まらなかった。また、御手洗の事件解決を見たくて、そのうちにまた著者の作品
を今度は図書館で借りてこようかな。

業物語 / 西尾維新

kage

2016/04/02 (Sat)

あらすじ。

今回も愚物語に続き、第零話の短篇集。

感想。

物語シリーズオフシーズンの第二弾!、どれも毎回、次回へ続く的な終わり方で、上手い形だな
と思わせる。もう物語シリーズも惰性で買っているので、このオフシーズンで終了して欲しい気も
する。値段も高いしね。では各短篇の感想を。

◆うつくし姫
童話的な話。美し過ぎるのも困りものだな。キスショットのまだ人間の時の話。

◆あせろらボナペティ
キスショットが人間で、諸国を放浪している話。自分の為に命を投げ出し捧げる人の為にも
解決策として吸血鬼になって食べて供養したいみたいな覚悟は凄いな。高潔で高貴な心の
あせろら姫の人間度は高いな。

◆かれんオウガ
かれんの人間離れした力が最終的なオチ。自分探しみたいな難しい事をしようとするかれん。
結局、答えは見つからないが、暦のシスコンもいい具合だ。

◆つばさスリーピング
最後は双子の吸血鬼も自滅したが、理由がいまいちすっきりしない。こういうオチは著者の
作品にたまにあるが、困るな。久々に忍野メメが出てきて懐かしかった。

この調子だとオフシーズン後も新シーズンでそうだな。第零話ばかりだし。買うけど。

愚物語 / 西尾維新

kage

2016/03/22 (Tue)

あらすじ。

3つの短篇集。オフシーズン開幕!

感想。

いよいよオフシーズン開幕である。表紙の余接ちゃん可愛いな。今回は後日談的な3つの短篇集
である。どの短編も続きが書けそうな感じだ。サクッと読めて良かった。では各短篇感想を。

◆そだちフィアスコ
老倉がある夫妻に引き取られ、新天地に転校し、クラスに馴染もうとするも・・・。老倉ってこんなに
面倒くさい奴だったのか。しかし積極的な部分は良かったが。しかし、このクラスの事件は胸糞
だったな。陰鬱な気分になった。父親とはどうなった?

◆するがボーンヘッド
駿河と扇くんの話。障子から母の遠江からの手紙が見つかる。そこには猿の部分の隠し場所の
地図が・・・。扇君は、ま、性格は変わらないな。あまり好きなタイプではない。今後も猿集めは
するのかな?

◆つきひアンドゥ
余接ちゃんが人形でないと月火にバレる話。最後は八九寺ちゃんに救われたな。
バレるバレないの話も何回も出来そうだな。

総評的に面白かったけど、その後の話も書いてくれて落ちが欲しいところだな。

クラスルーム / 折原一

kage

2016/02/29 (Mon)

あらすじ。

栗橋北中3年B組は恐怖に支配されていた。竹刀を手離さない暴力教師桜木慎二。優等生
とワルとが手を組んで、夏の夜、桜木を懲らしめようと呼び出した同じ教室で、十年後、
夜のクラス会が開かれるという。

感想。

久々に折原作品を読んだ。といっても二作品目だが。どちらも、中盤までは興味を引く出だし
で始まり、緊張感のある展開で進むのだが、終盤に至ると真相や謎の解明は、ほんの数行
で終わり、な~んだこんなんなの?と言わざるを得ない結末を迎える。

本作は、クラスメイトでもなく聞いたこともない人物から、突然クラス会の招待状が届く。
しかも、招待された人は全て、夏の夜に肝試しを行った人全員に。招待された人たちは、
犯人を突き止めるべく皆、クラス会の出席と返信する。

という内容で進んでいく。著者は技巧派で知られ叙述トリックを得意とするのだが、私は、
小説は小説に身を委ね読み進めるので伏線とかに気づくのは遅いのですが、著者の
テクニックは、正攻法というか、いや、伏線らしい伏線は寧ろ少ない。純粋に展開だけで
驚かせようとしている。そういう部分は、人を選ぶかもしれない。

いま、積読で著者の本はないはず(なんせ200冊位あるので把握してない)だが、今後は
著者の本を読む優先順位はかなり下げざるを得ない。あくまで、自分に合わないだけで、
本自体は悪くないと思います。